APC20とAPC40を買ってしまった話

Launchpadを手放したのが全ての始まり

Novationの初代Launchpadに感動して買い足して、3枚並びでライブをしたのはいつの事だったか・・・。
たった1度のライブで使っただけで、結局「3枚使いきれない」と気付き。
1枚だけ残してライブやVJで使っていたのですが、最終的に最後の一つも手放しました。

が、やっぱりボタンだらけのコントローラーがないとVJの時につらい。という事に気付いて堂々巡り。
Launchpad mini、もしくはそれに類するパッドコントローラーが欲しいな〜
あるいはフルカラーのLaunchpad 2
もうちょっとお金出してKeithMcmillenのQuNeoもいいな〜
なんて思っていた矢先。

近所のハドフのジャンクコーナーでAKAI APC20を発見。
明らかに安い。明らかに美品。
ジャンク値札の「動作しませんでした」という一文に全く説得力がなく、良い予感しかしない。
スクラッチくじを買うような気分で購入し、チェックしたら見事に使えて大当たり。

「今度は小さいのが欲しい」なんて言っていたはずなんですが、いざAPC20を触ってみると、しっかりと大きいフェーダーが最高に使いやすく、ガッシリとした筐体の安定感にすっかりハマりました。
耳が邪魔だけど。

で、ついうっかり「APC80作りたいな〜」なんてツイートしてしまったわけです。
APC80ってのは、海外の方が作ったAPC40とAPC20を並べて合体させた夢のコントローラー。

いつもの悪い癖

しかし言ってしまったネタは実際にやって完遂させたくなってしまういつもの発作が出てしまい、
3日後には別のハドフでAPC40を確保してました。
こっちはかなり使用感アリ、パッドは茶色く変色、でもジャンクではなく3ヶ月保証つきの中古品。
後から思えばこの時点でLaunchpad2を買える金額をAPCに費やしてました。

とはいえAPC40は最高でした。
APC20と全く同じ大きいフェーダーに加え、自照式ロータリエンコーダが16基も付いてる。そりゃ結構なお値段するよね。
耳が邪魔だけど。

もう買ったからには作るしかない、ということで3ヶ月中古保証にさよならを告げ、ガバッと分解してチャチャッと穴開けたりちょっと削ったりして、合体。
変色しすぎてLEDの光が透過しないレベルだったパッドはワイドハイターEXで漂白。
邪魔な耳は木製のサイドパネルに変更しました。
Abletonで使うときはこっちの方が使いやすいだろうと、APC80SEと呼ばれる、ノブセクションが右端に来るレイアウトで合体。

実際にAbletonで使用してみると、
複数台のAPCシリーズを接続するとコンビネーションモードで認識されるようになっており、
一つのデバイスのように振舞ってくれます。
APC20とAPC40のクリップローンチボタン及びフェーダーが横並び、
APC40側の上下左右ボタンでセッションビューをスクロールさせると両方が同期してスクロールするという、完璧な挙動。
(個別で認識させたい時はアプリの設定をちょっと変えれば個別認識)

Launchpadの時は、個別認識された3台をそれぞれスクロールさせないといけなかったんで、このAPCのコンビネーションモードには本当に感動しました。この時は。

トラック1〜8のパンコントロールという落とし穴

しかし使っているうちにAPC80SE配置でのコンビネーションモードには落とし穴がある事に気付きました。
APC40の右上のノブは、8トラックのパンやセンドをコントロールするためのノブなのですが、コンビネーションモードにした場合APC40側の8トラックしかコントロールできないのです。つまり、APC20が担ってるトラック1〜8のパンをコントロールすることができない。そして、APC40側がトラック1に来るように左へスクロールさせる事はできない。

右にスクロールさせることはできるので、ノブセクションを中心に据えた配置であれば、APC20側のトラックをコントロールしたい時にはスクロールで対応できたのです。
ダメじゃんSE。
いや、合体させる前に挙動は確かめておけよ。

そもそも、APC80を作って自慢している海外のYoutube動画は、AbletonでのDJパフォーマンスでしか使っていないんです。
さらにNI Traktorのコントローラーとして使っている動画の方が多かったり。
作曲時のコントローラーとして使っている動画は皆無だったんです。
そりゃー僕もライブやVJで使うつもりだったけど、Pushと並べて「さいきょうのAbletonコントローラー群」を作りたかったんだ・・・。

もう一回分解して、ノブセクションを中央に据えた並びで組み直すか・・・と思いつつ、とりあえずそのままPushと並べて試運転を続けると・・・。

クロスフェーダー・・・壊れてるじゃん

APC40のクロスフェーダーが明らかにおかしいMIDI CCを吐いていることに今更気付きました。
もちろん時すでに遅し。
買ったその日に中古品保証とは別れを告げ、分解して筐体をカッターで削ったりしてますからね。
Abletonのクロスフェーダー機能は使ってなかったけど適当なアサイン用に使うつもりだったし、VJコントローラーとして使う時には重要だよなあ・・・。
修理・・・いくらぐらいかかるんだろうなあ・・・。

そもそも・・・

クロスフェーダーは見て見ぬ振りをして試運転を続けるうち、もう一つ、重大な事実に気付きました。
それは僕自身の欠陥。

昨年Pushを買って以来、Abletonのセッションビューをメインに据えた曲作りワークフローに挑み続けていたのですが、
どうしても曲が作れない・・・。
この1年で1曲もAbletonで作れていない。
去年リリースした元老院のアルバムも、最初のネタ出しだけしかAbletonとPushを使ってない。
それでもPushに慣れれば作れるようになる・・・と思っていたけど・・・。
グルーヴマシンとしては楽しいけれど、曲の構成が浮かばなくなってしまう・・・。
普通の鍵盤への未練が捨てきれない。
あとPushのフルカラーパッド、視線移動したりすると虹色のフリッカーが見えるのが気になってしょうがなかった

おかえり49鍵キーボード

そんなわけで、49鍵盤のキーボードをメインに据え、Logicをメインに曲作りをすることにしました。
Abletonでグルーヴマシン的に遊びたければ、ReWireすればいいじゃない!と開き直り。
となると、バカデカイAPC80を49鍵の横に置くのは無理があるし、そもそも合体させるメリット
あまり無い事にも気づいたのでAPC40とAPC20を分離。
少しでも底面積を減らすため自作の木製サイドは捨てて、耳外した穴をプラ板で塞ぐことに。
実は木製サイドパネルには大して憧れも拘りも無い
現物あわせで適当に削って作ったんですが、これがなかなか好みの外見になったんで結果満足。
APC40を49鍵盤の隣に、APC20はPushの側に置く事にしました。
これなら必要に応じてAPCふたつピッタリ横並びにする事もできます。
最初からこうしとけば良かった。
「ノブセクションは真ん中か、右端か」なんて悩む必要もなかった。

やっぱり合体やめて良かった

プラ製の省スペース改造後の見た目がとても気に入ったんで、少し心が晴れてきました。
そこで、ようやくVJソフトと組み合わせた挙動のチェック・・・を始めようとした時点で、すでに嫌な予感がしていました。
僕の使っているVJソフト、CogeVJのMIDIマッピングにはMIDI入力ポートを識別する仕様がありません。
つまり、ノートナンバーやMIDI CCが同じなので、APC40とAPC20に別の機能をマッピングする事は・・・できません。
いや、合体させる前に挙動は確かめておけよ。

というわけでVJやるときはどちらか一方だけを使うことになります。
(MIDIコンごとにCoGeVJへの入出力を切ることはできるので、APC40はAbleton、APC20はVJ、といった使い方は可能)
うん、やっぱり合体やめて良かった。

なんだかんだ言って

最終的には、APCふたつ手に入れて良かったと思ってます。
壊れていたクロスフェーダーも、海外からパーツ取り寄せて直すことにしました。
筐体削ったりもしてるので、こうなりゃとことん使い倒してやろう、と。